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薬剤師の私が実践する薬に頼らず健康に暮らす27の習慣/宇多川久美子

「薬を使わない薬剤師」として有名な、宇多川久美子さんの著作です。

この本では、主に「生活習慣病」について、「薬と免疫力の関係」や「現代医療のおかしさ」に着目して書かれています。

(※現代の病気や不調は、ほとんど生活習慣に起因しています。)

また、本書の後半では、実際に日々の生活に取り入れたい習慣を紹介されています。

要約

以下、簡単に要約してみます。


宇多川さんは過去に薬剤師として現場に立つなか、次のような疑問を抱かれました。

「医学は日々進歩しているはず。ほんとうなら、病気が治って健康になる人がどんどん増えていくのが当然。しかし実際には、患者さんの数も、同じ患者さんが飲む薬の種類や量も、年を追うごとに増えていくばかり。

医学が進歩するほどに、患者が増え、薬漬けになっていく。。。。。」

という矛盾への葛藤です。


例えば薬局で、高血圧の患者さんに対して薬を渡す際に、次のような会話になるそうです。

「血圧のお薬とは、一生のお付き合いになりますから、気長に続けていきましょうね。」

「先生にもそう言われました。これから末永く、よろしくお願いします。」



でも、これはよく考えるとおかしい。

一生の付き合いということは、すなわち「これでは治らない」と言っていることと同義です。

薬は数値を無理やり変えることはできるけれど、根本的な原因がなくなるわけでは、決してない。

結局のところ、原因である「生活習慣」を変えないことには、解決はしない。

そのように痛感されたそうです。



また、この場合の問題は、単に「治らない」というだけではありません。
むしろ有害ですらあります。



なぜなら、薬は免疫力を下げてしまうからです。
(=身体を弱らせてしまうのです。)

薬は人間の身体にとって、「異物」です。
宇多川さん曰く、「合成物の王様」です。

異物を体内で消化しようとすると、ものすごくエネルギー(消化酵素)を使います。
すると、交感神経を興奮させ、血流が悪くなり、体温が下がります。
そして、身体を健康に保とうとしている「免疫力」が低下します。

このように、異物である薬は、症状を緩和する一方で、大切な免疫力を破壊します。
つまり、長い目で見ると、病気になりやすい身体になってしまうわけです。



しかし、多くの方は「薬が治してくれる」「薬をきちんと飲めば健康になれる」と信じています。

薬を出してもらったことに安心してしまい、原因である日常生活を改める必要性にまで気が回りません。

おぼろげには「生活改善は大事だな~」とは思っていながらも、その真の重要性にまでは気づきません。

本当は「それしか改善策がない」のですが、その危機感を持たれていません。



ここまでをまとめると、次の通りです。

すなわち、生活習慣に起因する多くの現代病の方々は、「異物である薬を飲み続ける」&「原因を変えない」という悪循環に陥ってしまっています。

すると、臭いものに蓋だけをしながら、病状は悪い方向へじわじわと進んでいきます。

そしてまた、それに対応する為の薬が増え、、、、、

と、更なる悪循環です。



本当は、病院で生活指導をきちんと行うべきかと思いますが、そのような指導には、診療報酬点がほとんどつかないそうです。
つまり、儲かりません。

また、しっかりとお話したいと思っても、大勢の患者さんを待たせることになってしまい、迷惑がかかります。

このように、現代医療のシステムにも問題があると思います。



最後に、ではどうすべきかということをまとめます。

現代の様々な病気を治したいのであれば、、、、

基本的には、薬を飲まず、日常の習慣改善によって治していくことが必要です。

あまりにも極端に数値が高い場合など、どうしても薬を飲む必要がある際は、薬によって一時的に落ち着かせながら、その間に習慣改善によって原因を改善していく。

ということになります。

間違っても、「治す為に(健康でいる為に)薬を飲み続ける」、、、ということは、有り得ません。

引用

続いて、上記の要約に関連する本文を引用します。

人の身体にとって、薬は「異物」である。

私は全面的に薬を飲むべきではないと主張しているわけではありません。
もちろん、極端に血圧やコレストロール値、あるいは血糖値の高い人が、余病を防ぐために、その数値を下げる必要があることは言うまでもありませんし、実際、薬を服用すれば数値は下がっていくものです。

しかし問題があります。
薬は、そのほとんどが自然には存在しない合成物で、人の身体にとっては「異物」だということです。
本来、排除するべきもの・・・極端なことをいえば毒物なのです。薬はよい作用を期待できる一方、確実に悪い作用をも引き起こすということです。

~中略~

効きがいい薬ほど、どこかで悪さをしていることは確実で、副作用のない薬なんてありません。でも、多くの人はそのことを忘れてしまっている。あるいは知らないままでいるのです。




宇多川久美子著、安保徹監修、中経出版、2003年、「薬剤師の私が実践する薬に頼らず健康に暮らす27の習慣」p.34より

薬は免疫力を破壊する

自然治癒力の大元は免疫力にありますが、その免疫力は、交感神経と副交感神経がちょうどいいバランスのときにいちばん効果を発揮するものです。

ところが、ほとんどの薬は、交感神経を興奮させてしまい、そのバランスを大きく崩してしまいます。
そして交感神経の興奮状態が持続すると、血管が収縮して末梢の血流が悪くなるために、体温が低下してしまいます。
すると鎮痛剤で痛みをとったはずなのに、体温を下げ、血流を悪くすることで、さらに強い痛みが現れてしまいます。

そればかりではありません。体温が下がると私たちの身体を健康に保っている免疫力が低下してしまうのです。研究者にとって数字は違いますが、体温が1度下がるだけで、免疫力は13~30%も下がるとされています。

また、薬は合成品の王様であり、人間にとって異物(ある意味で毒物)であることは前述しましたが、体内に入った薬の成分を解毒するために、私たちの身体はたいへんな負担を強いられることになります。

私たち人間も含めた生物は、外界から取り入れた無機物や有機化合物を材料として、化学反応を起こすことで自らの生命を維持しています。食べ物を取り入れ、それを分解することで栄養素とし、細胞をつくったり、エネルギーを生み出したりしているわけです。
これを代謝(新陳代謝)といいますが、その代謝には多くの酵素を必要とします。
とくに異物(毒物)を解毒(代謝)して体外に排出するには、実に大量の酵素が使われます。

その結果、全身の代謝に手が回らなくなり、体温が低くなって、免疫力が確実に低下していく・・・つまり、極端なことをいうと、薬は症状を緩和する一方で、大切な免疫力を破壊する存在でもあるということなのです。




同掲、p.48より

著者の紹介

宇多川久美子(うだがわ くみこ)
一般社団法人国際感食協会代表理事、(有)ユアケー代表取締役、薬剤師・栄養管理士(米AHCN大学)、ハッピー☆ウォーク主宰、NPO法人統合医学健康増進会理事。
1959年千葉県生まれ。明治薬科大学卒業。医療の現場に身を置きながら、薬漬けの治療法に疑問を感じ、「薬を使わない薬剤師」を目指す。
現在は、自らの経験と栄養学・食事療法などの豊富な知識を活かし、感じて食べる「感食」・楽しく歩く「ハッピーウォーク」を中心に、薬に頼らない健康法を多くの人々に伝えている。

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村地友寛

村地友寛

自律神経専門「無痛整体ながれ堂」代表。元証券会社営業マン。会社員時代に自律神経失調症となり、心療内科で精神薬を3種類処方されながら休職していたが、一向に回復せず。その後、整体と生活改善によって無事に根本的に解決した経験を持つ。その後、自分自身も脱サラして整体師へと転身。現在は、「自律神経の不調は自然治癒で回復することが、社会常識になる」という夢に向けて活動中。整体院だけでなく、後進の育成や、プロ治療家向けの勉強会なども開催している。

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